Le Mans 2005:

■ペスカロロの速さの秘訣

 今年圧倒的な速さを誇ったペスカロロC60。2002年の大幅なモデルチェンジ以降の変化を見ていこう。


 

Courage C60 Evo.(2002)
 2001年型とほとんど同一の車体にアンドル・デ・コルタンツによる設計のボディを搭載。フロントタイヤのカウル内側に開いた穴が特徴で、ここからブレーキを冷やすための空気を取り込む。しかしこれは上手く作用しなかった。リヤウイング翼端板の形状に試行錯誤を繰り返していた。

 FIA-SCCでのレースに主眼が置かれていたためか、ドラッグが多くストレートスピードが伸びず、サルテ・サーキットでは不利だった。

 


Courage C60 Pescarolo (2003-2004)
 2002年型の問題点を踏まえ、2003年レギュレーション用に作り変えたマシン。
特徴的なブレーキ吸気口はなくなり、スタンダードにノーズ先に移動した。リヤウイング翼端板もアウディ式となった。

 2004年にはプジョーの撤退に伴い、エンジンをジャッドの大排気量型のGV5に変更、80馬力ものパワー増となった。燃費的にはマイナスになったが、ドラッグの多さをカバーすることができた。また、この年からマシンのエントリー名がペスカロロ-ジャッドと変わった。



 


Pescarolo C60(2005)
 2005年新レギュレーションに合わせて作られたハイブリッドマシン。基本的な設計は同じだが、全体にシャープな造りになった。前年から引き続いてパワーユニットにはGV5を搭載。







 


 ペスカロロはレギュレーション変更を生かすことができた唯一のチームだったといえる。同一の車体を使用するクラージュにも大差をつけた。デ・コルタンツによるデザインのボディとパワフルなGV5との組み合わせは抜群だった。

 しかし、優勝を逃したのは非常に悔やまれる。来年はアウディがニューマシンを投入するし、その次の年にはプジョーも殴りこんでくる。この点からすると。ペスカロロは千載一遇のチャンスを逃したともいえよう。来年は他のプライベーターたちも巻き返してくるはずだ。ペスカロロの戦いは続く。

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