LeMans 2004:Preview(2)

2004 セブリング12時間レース

 2004年ルマン24時間レース・プレビューの2回目はGTS,GTクラスです。セブリング12時間レースから、ルマン本戦を予想していきたいと思います。プロトタイプ・クラス同様、数々の興味深い事実が浮かび上がりました。
  

  
コルベットの進化、不発のフェラーリ
 FIA-GT選手権で活躍中のフェラーリ575GTCがバロン・コナー・レーシングよりセブリングに登場しました。昨年の秋にレース投入されたニューマシンなのですが、熟成不足からか、FIA-GT選手権では旧型の550マラネロに劣る走りしかできていません。

 セブリングでもクラストップのコルベットC5-Rから予選で5秒以上離されるという厳しい状態でした。かといって、575GTCはクソ車なのかといえばそうではないようです。550マラネロに劣っていると言ってもわずかなもので、予選でのタイム差はコースによって異なりますが、コンマ5秒程度です。

 つまり、575GTCが特別遅いのではなく、コルベットが速くなったと言えるでしょう。事実、コルベットは去年のセブリングより予選で3秒速くなっているのに対して、フェラーリ(昨年550マラネロ:今年575GTCで比較)はタイムが速くなっていません。

 昨年はルマン本戦で550マラネロが圧倒的な速さでクラス優勝をもぎ取りました。それでも、セブリングでは予選、決勝ともにコルベットに敗れていました。しかし、予選で今年ほどのタイム差はありませんでした。

 フェラーリはコルベットの急激な進化についていけずにいるようです。前述のように、550マラネロは575GTCより速いとはいえ、わずかな差しかありません。セブリングに550マラネロが出走していなかった以上、直接の比較はできませんが、今年はコルベットが勢いを取り戻しているように感じられます。今年のルマンはコルベットの王座奪還の可能性が高いと思われます。

 今年のGTSクラスは総合優勝争い以上に面白くなる可能性大です。
 

コルベット・レーシング

バロン・コナー・レーシング

 
GTクラスはフェラーリ、TVRが攻める
 セブリングではGTSクラスでフェラーリのニューマシンが登場しましたが、GTクラスではポルシェのニューマシン、GT3RSRが登場しました。GTクラスに出走した15台のポルシェ911GTSのうち6台が新型のRSRで、9台が旧型のRSでした。

 予選でRSRがGTクラスのトップ3を独占したことから、旧モデルより確実に速くなっていると思われます。よってルマン本戦ではRSR勢がクラス優勝を争うと思われます。

 ただ、ポルシェ・ワークス(非公式)No1チームで、セブリングでクラス優勝を果たしたアレックス・ジョブ・レーシングがルマン本戦に出走しないため、本命不在の状況だとも言えます。

 ルマン本戦ではポルシェ・ワークスNo2チームの、ザ・レーサーズ・グループが最有力に挙げられます。このチームは確かに強力なのですが、好不調の波が大きいという弱点もあります。

 ポルシェ以上の進化を見せているのが、フェラーリとTVRです。昨年のセブリングの予選で、フェラーリはクラストップのポルシェとの差が2秒ありましたが、今年は1秒に縮みました。TVRは昨年5秒の差がありましたが、今年は3秒にまで縮みました。

 未だトップのポルシェとの差はありますが、昨年より着実に縮めています。近い将来、ポルシェの寡占状態であるGTクラスの勢力図が、一気に変わってしまうかもしれません。
 

ポルシェ911GT3-RS/RSR

  

フェラーリ360モデナ(FIA-GT)

チェバレン・シナジー・レーシング

(04/04/28)

■2004 セブリング12時間レース

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