Season review 2004:Dribers' Championship(2)

■ドライバーズポイント推移

 2004年シーズン・レビューの2回目は下位チームのドライバーズ・ポイントの推移です。
 

 
下位ドライバーの入賞は狭き門
 上位チームの完走率が上がったため、入賞が8位にまで広がった現在でも、下位ドライバーの入賞はますます困難になりました。序盤はフェラーリ、ウィリアムズ、BAR、ルノーが上位を独占し、下位チームにほとんどチャンスはありませんでした。そんな中クルサードはしぶとく生き残り、上位陣のリタイヤでポイントを稼ぎました。

 中盤以降は、Bスペック投入で戦闘力を増したマクラーレン勢が、上位に返り咲きました。R.シューマッハの欠場、ルノーのゴタゴタなども助けとなり、入賞を重ねました。特にライコネンはフランスGP以降一気に調子を上げました。

 終盤ライコネンはさらに勢いを増してポイントを稼ぎましたが、クルサードは復調したウィリアムズ勢にレースで先を越され、さらにアクシデント連発で6戦欠場のR,シューマッハにポイントで再逆転を食らいました。

 ザウバー勢は序盤、パワステ未搭載で苦しみましたが、空力性能が向上した中盤以降は常に下位チームのトップを走り、持ち前の信頼性を生かして、上位陣のリタイヤで入賞圏内に滑り込みました。

如何に荒れたレースを生き残るが決め手
 昨年はBARがまだ下位に埋もれており、ルノーが落ちてくることもあったことから、下位チームにもまだチャンスがありました。しかし、今年はマクラーレンが崩壊したものの、BARとルノーは遠く彼方へ消えてしまい、壊れることも少なかったことから、ほとんどノーチャンスでした。

 自力入賞は不可能でしたから、レースが荒れて上位陣が崩れた時が稼ぎ時でした。上のグラフで傾きが急になっている、つまり下位ドライバーが大量得点したレースがそれです。


・第6戦モナコGP
大荒れとなったレースでは上位5チーム10台のうち6台がリタイヤとなる。ここでマッサが5位、トヨタがダブル入賞、さらにハイドフェルドが7位に入った。バウムガートナーは入賞を逃すも9位完走。


・第8戦カナダGP
優勝のチャンスもあったルノーが全滅、さらにレース後ウィリアムズとトヨタが失格となった。これによりフィジケラが今期最高位の4位、信頼性の問題で旧型エンジンに戻したマクラーレンが5‐6位と今季初のダブル入賞。しかし周回遅れ。ジョーダンは7‐8位で2001年以来のダブル入賞。7位のグロッグはパンターノの代役でデビュー戦だった。


・第9戦アメリカGP
スタート直後に多重クラッシュが発生し、さらにその影響による事故も発生した。クラッシュの影響を受けなかったマクラーレンが前戦に続くダブル入賞。しかしまたも周回遅れ。トヨタがここでは速かった。パニスがマクラーレン勢を抑えて5位。終盤フィジケラが失速してバウムガートナーが8位入賞。自身初、ミナルディにとっては2年ぶり。


・第14戦ベルギーGP
予選から荒れたグランプリだが、レースでもオープニングラップで多重クラッシュが発生、その後もバトンがタイヤバーストでバウムガートナーを巻き込むなど荒れたレースとなった。ライコネンが優勝して完全復活をアピール。マッサが自身最高位の4位、フィジケラも5位に入りザウバーがダブル入賞。クリエンが6位初入賞。7位はクルサード。パンク、追突など散々だったがしぶとく這い上がった。8位はパニス。4位を走っていたゾンタのリタイヤによる入賞。信頼性のトヨタはここぞというところでトラブル。


 
どこかで一発ブチかませ
 まともに戦って勝てないのであれば、特殊なことをして戦うしかありません。今シーズン、ザウバーはブリヂストンタイヤの特性を生かして、他チームよりピットストップを減らし、ポイントを獲得しました。他には、2003年のブラジルGPでのフィジケラの優勝も、セオリー無視の作戦がはまった例です。

 マシン面ではどうでしょうか。来期は2レース1エンジンになります。下位チームは、片方を捨てレースとして真剣に走らず、もう片方のレースで派手に回すといった方法を使ってくるかもしれません。また、ここ数年のベネトン→ルノーやアロウズのようにある種のコースに特化させたマシン作りをしてくるチームも出てくる可能性もあります。

 新レギュレーションはチーム間の差を縮めててくれるものでしょうか。少なくともトップチームの信頼性は間違えなくこれまで以上になるでしょう。下位チームには他には無いという、特長を持つことが必要になってきます。

(続く)

 ■ドライバーズポイント推移
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