ルノーはフェラーリとの差を縮めている
上のグラフは、各ドライバーのピットインの周回を示したグラフです。カッコ内の数字は予選順位です。なお、スタートできなかったり、1回目のピットインより前にリタイヤしたドライバーは除外してあります。また、ペナルティストップも記載していません。
アロンソはやはり軽い燃料でした。バリチェロより8周分も軽くなっています。それでも、バリチェロを0.535秒上回ったにすぎません。
燃料を1周多く積むと、予選タイムは0.1〜0.2秒遅くなると言われています。昨年のマレーシアGP予選では、ルノー(バトン)はフェラーリ(シューマッハ)に1.979秒遅れでした。去年のルノーがフェラーリと互角のタイムを出すには(新予選システムが採用されていたら)、最低でも10周分軽くする必要があったわけです。今年は8周分軽くして、フェラーリを0.5秒上回ったのですから、ルノーはフェラーリとの差を縮めていると言えます。
ライコネンvs.バリチェロ(予選)
バリチェロはライコネンより3周分重い燃料でしたが、予選でライコネンを0.3秒も上回りました。これはバリチェロが速かったというより、ライコネンがミスをしたことが原因です。ノーミスだったらライコネンはバリチェロはの前に出ていたでしょう。
トップ3の1回目のピットインは、アロンソが14周目(全周回の25%)、ライコネンが19周目(34%)、バリチェロが22周目(39%)でした。また、3人とも2ストップ作戦でした。
アロンソはレース周回数(56周)の4分の1の燃料でスタートしましたから、「軽め」だったといえます。ライコネンはきっちり3分の1だったので、「標準」的な作戦でした。バリチェロは5分の2で、「重め」でした。
今回のレースでわかったことは、予選順位と第1スティントのペースは必ずしも比例していないということです。前述のように、アロンソはトップ3の中1番軽い燃料でスタートしたのに、第1スティントのタイムはバリチェロやライコネンに劣っています。ハイドフェルドにも同じことが言えるでしょう。つまり、予選での燃料の過剰搭載は自分より遅いマシンに詰まる可能性が高くなることを意味します。
フェラーリにとってはこれは予想外だったのではないでしょうか。予選で燃料を軽くすることには大きな意味があるのです。
バリチェロは燃料を積み過ぎたことが、今回のレースの直接の敗因とは言えません。しかし、アロンソと同じだけの燃料で予選を戦っていたら予選順位はどうなっていたでしょうか。事故で後退することはあったでしょうか。
ところで前回のレースとは打って変わって、フェラーリのペースはマクラーレンと同等でした。これは昨年の対ウィリアムズでもいえたことですから、やはり速いのはフェラーリかとも思えます。しかし驕りが過ぎているのでは、とも思えるレースでした。